今年も黒松の種の採取をはじめました!

【初心者必見!】用土の基本性質と黒松盆栽におすすめの配合

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ちちりん
ちちりん

黒松盆栽の「用土」って、何を使ったらいいの?

住んでいる地域(気候)、棚場の環境(日当たり、風通し)、生活リズム(水やりの時間帯や頻度)、盆栽が仕立中なのか完成木なのか、などによって最適な用土の条件は様々です。

なので、盆栽に関する本や動画などを調べても、人によって用土の配合が異なります。

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そこでこの記事では、以下の内容を紹介します。

  1. 植物に用土が必要な理由
  2. 最適な用土の条件
  3. 用土の種類と特徴
  4. 黒松盆栽 おすすめの用土(配合)

紹介する用土の種類はホームセンターや園芸店などでもよく見かけるものをピックアップしています。

ぜひ、ご自身の条件下で最適な用土を見つけましょう。

ちちりん
ちちりん

迷ったら、おすすめの用土配合を試してみてね!

この記事を書いた人

盆栽士

ちちりん

はじめまして、ちちりんです。盆栽歴(趣味)3年のサラリーマンです。

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植物にはなぜ用土が必要なのか?

植物が育つ上で、土(つち)・水(みず)・太陽の光が必要であることは、皆さん知っていると思います。

では、そもそも植物にはなぜ用土(土)が必要なのでしょうか。

まずはここから確認しましょう。

根は土の中にある

植物は根を通して、必要な水分や養分を吸い上げ、幹・枝・葉などに送ります。

なので、植物の生命活動を維持するためには、根に水分や養分を供給する必要があります。

根は水分や養分だけでなく、酸素も必要

根自体も呼吸をしており、水分や養分だけではなく、土中の酸素を吸っています。

例えば、根を液肥にどぶ漬けしておくと、酸素不足になって根腐れを起こしてしまいます。

根腐れを起こしてしまうと、生命活動に必要な水分や養分を吸収できずにやがて枯れてしまいます。

なので、根には酸素も供給する必要があります。

根は植物の基礎である

植物は土の中に根を固定し、自身を支えることで雨や風などの外的な力に対抗することができます。

また重量や光の方向に合わせて自身の幹や枝や根の姿勢や方向を調整することができます。

上記のとおり、用土は植物の根と密接に関わっており、根は植物が生命活動を維持する上でとても大事な基礎となります。

どんな用土が植物にとって理想的か?

植物にとって理想の用土はどんな用土でしょうか。

一般的に言われている用土の3条件「保水性」、「保肥性」、「通気性(排水性)」です。

保水性と保肥性があって、通気性も必要…?

一見すると矛盾しているように感じる「保水性」と「通気性」。

しかしながら、これを実現する方法があります。

それは「団粒構造」です。

団粒構造の土とは?

団粒構造とは土中の微細粒子が小さな塊を形成している構造のことを指します。

団粒間の大きめの隙間には空気(酸素)が入り、団粒内の小さな隙間には水分や養分が吸着したような状態となり、保水性と通気性のバランスのとれた状態となります。

なので、団粒構造の土は空気や水の透通性が高く、また水や養分の保持力も大きいため、植物にとって理想的な用土となります。

団粒構造の土を作るには?

盆栽用土で団粒構造を作るにはどうしたらよいでしょうか?

実は赤玉土を単用で使用しても団粒構造になります。

赤玉土は保水性や保肥性も高く、さらに排水性もあるためほとんどの植物の基本用土に用いられています。

しかしながら、赤玉土は潰れやすく、2〜3年植え替えせずにいると、潰れた赤玉土が排水性を悪くして、根腐れを起こす原因となってしまいます。

なので、硬めで排水性の高い用土を配合し、少しでも長く排水性を保つように工夫しています。

黒松盆栽はどんな用土を目指したら良いの?

自然界での黒松は、「乾燥」気味の環境を好む傾向にあります。

また盆栽では肥料を施しますので、用土に保肥性は必要ありません。

上記を考慮して、排水性の高い用土になるように配合した用土を使うようにしましょう。

用土の種類と特徴

黒松盆栽の用土を配合するために、ホームセンターや園芸店でよく売られている用土とその特徴について紹介します。

オリジナルの配合を見つけるための一助となれば幸いです。

赤玉土

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

関東ローム層で算出される粘土質の赤土で弱酸性。

園芸用の万能用土と言われ、通気性、保水性、保肥性に富みます。

但し、時間が経つと排水性が失われてしまい、逆に水はけを悪くする原因になります。

なので、より硬質の赤玉土を使うことを推奨します。

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鹿沼土

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

栃木県鹿沼市で採取される軽石のことです。通気性と保水性が高く、ほとんど有機質を含まないので清潔で、pH値は4~5.0で強い酸性を示します。

園芸の基本用土で使われることが多いですが、黒松で使うことはほとんどありません。

山砂

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

古い砂の層や火山灰が風化してできたもので、粒が細かくて保水性や透水性が高いです。

建築や園芸に使われることが多く、締固めや排水に適しています。

桐生砂

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

群馬県桐生市付近で採取される赤褐色の火山礫で、山砂の一種です。

鉄分を多く含み、通気性と排水性が良い基本用土です。

盆栽用土として最も有名な山砂で、黒松盆栽にも好んで使われます。

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川砂

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

川の底や河川敷に積もっている砂のことです。

川の流れによって花崗岩などの角が取れて丸くなった小さな砂粒で、とても硬くて水はけがよく、無菌で清潔な性質を持っています。

山砂と比べると、粒度が揃っています。

矢作砂

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

愛知県の矢作川で採取される川砂の一種です。鉄分を多く含んでおり、色は白っぽい茶色です。

黒松盆栽にも好んで使われます。

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日向土

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

宮崎県南部でとれる園芸用の軽石の一種です。

日向土はとても硬くて水はけがよく、ほぼ無菌で清潔なので、様々な植物の栽培に適しています。

湿っているものをボラ土と呼び、乾燥したものを日向土と呼びます。

用土に配合するより、鉢底に敷いて排水性をよくするために使われています。

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腐葉土

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

落ち葉などを堆積、発酵、熟成させたものです。

土壌改良資材として用土に混ぜ込むことで、土壌微生物が豊かになります。

黒松盆栽では使うことはほとんどありません。

くん炭

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

もみ殻や木くずを低温で炭化させた土壌改良資材のことです。

アルカリ性の特徴があり、酸性土壌を中性にする効果があります。

黒松盆栽で使うことはほとんどありません。

さつま土

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

鹿児島県垂水市で採れる火山灰が風化した土で、ガラス繊維や軽石などが含まれています。

さつま土は、保水性・通気性・排水性・保温性・無菌性・無肥料性・微酸性などの特徴を持ち、植物の育成に最適な土として知られていますが、価格が高価なのが難点です。

ゼオライト

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

アルミノケイ酸塩の結晶で、多くの微細な穴が開いている鉱物のことです。

天然に存在するものと、人工的に合成されたものがあり、吸着、イオン交換、触媒などの機能を持ち、水質浄化、脱臭、土壌改良などの用途で利用されています。

パウダー状や粒状など様々な形に加工でき、「沸石」とも呼ばれます。

バーミキュライト

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

苦土蛭石(くどひるいし)という鉱物を高温で加熱して膨張させた人工土のことです。

保水性・通気性・保肥性・耐熱性・無菌性などの特徴を持ち、種まきや挿し木の用土として利用されます。

富士砂

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

富士山麓の火山灰を加工して作られた土のことで、鉄分を多く含み、無機質で清潔な土です。

通気性や排水性が優れており、植物の根腐れを防ぎ、健康な育成を促進する土として盆栽でもよく利用されます。

天城砂

  • 保水性:
  • 通気性:
  • 保肥性:

火山砂利の一種で「スコリア」とも呼ばれ、多孔質で通気性や排水性が優れています。

盆栽や園芸に使われることがあり、特に黒松の育成に適しているとされています。

ぜひ黒松盆栽の用土に使いたいですが、3mm〜5mmサイズの入手が困難なことが難点です。

黒松盆栽におすすめの用土と配合

実際に私が使用している用土を紹介します。

おすすめの用土配合1   

おすすめの用土配合2   

いづれも「赤玉土」が主体となります。

そこに山砂(桐生砂)もしくは川砂(矢作砂)を半分以上配合し、渇きやすい用土にして使っています。

日向土は鉢底に敷き、水捌けをよくしています。

日向土がなければ、桐生砂や赤玉土の大粒で代用しても問題ないと思います。

用土配合が全くわからない方は、ぜひ試してみくださいね。

まとめ

いかがでしたか?

黒松は強い植物なので、赤玉土100%になっても案外ちゃんと育ちます。

(どれくらい差が出るのかはまだよくわかりません)

ぜひ、皆さんの配合も教えてくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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