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【保存版】黒松盆栽の灌水(水やり)方法

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盆栽を育てる上で、必ず行うのが灌水(水やり)です。

あげる水が足りないと盆栽が枯れてしまい、逆に水をあげ過ぎると根腐れし、弱って枯れてしまいます。

水やりは、「水やり3年」と言われ、とても難しい盆栽の管理です。さらに、樹は日々生長しているため、その変化に応じた水やりを習得するには一生かかるかもしれません。

ちちりん
ちちりん

黒松盆栽の「水やり」って、どんなことに注意すればいいの?

この記事では、黒松盆栽の水やり方法について紹介します。

水やりは、盆栽を育てるための「基本」であり「奥義」でもあります。「水やり」を間違えて黒松盆栽が枯れないよう、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事を書いた人

盆栽士

ちちりん

はじめまして、ちちりんです。盆栽歴(趣味)3年のサラリーマンです。1軒屋の庭(裏)で200株以上の盆栽苗を育てています。

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黒松盆栽は渇き気味が好み

自然界の黒松は、海岸沿岸部などに自生しており、どちらかというと乾燥している環境を好む傾向にあります。

黒松を盆栽にしても、好む環境は変わりませんので、同じく渇き気味の環境を好みます。

但し、水やりに慣れていない初心者の方が、いきなり渇き気味を目指す必要はありません。失敗して、水切れを起こし、あなたの大切さな盆栽が枯れてしまうかもしれません。

また、日中外出している会社員の方も、いつでも瞬時に水やりできる環境ではないはずなので、無理に目指す必要はありません。

大事なことは枯れないように管理することです。

水を切らすよりは、水をあげ過ぎた方が枯れるリスクは少ないです。

最初は多く与え、盆栽の様子を観察しつつ、あなた自身の都合を考慮しながら、少しずつ理想に近づけましょう。

水やり方法

水やり方法は、表土(鉢土の表面)が渇いてから、鉢底より水が流れ出るまで根元にたっぷりと与えます。そして、1回で終わるのではなく、水が浸み込んだ後に2〜3回ほど繰り返します。

繰り返し水を浸み込ませることにより、用土中に新鮮な水と酸素を通します。

鉢内が渇かないうちに、次々に水やりをすると、水が停滞して根が酸欠状態となるため、根腐れを引き起こす原因となります。

また、水の勢いが強いと、鉢の用土が流れ出たりしてしまいます。ふんわりとやわらかく水をかけるようにしてあげてください。

水やりの頻度

水やりの頻度は、「樹の大きさ」、「鉢の大きさ」、「用土」、「季節」「天気」「住んでいる地域」「棚場の環境」など様々な要因が影響するため、正確な頻度を見極めるのは簡単ではありません。

なので、毎日の水やりで表土を触ったり、少し掘ってみたりしながら、樹の様子をよく観察することが大事です。

とは言え、初めての人には難しいので、ある程度の目安を紹介します。

季節による水やりの頻度

季節1日の水やり回数(目安)
1日に1回
1日に2~3回
1日に1回
2~3日に1回

夏は気温が高く、葉からの蒸散も激しいため、しっかりと水やりする必要があります。

特に小さい盆栽は、水切れによってすぐに根や葉が痛みます。

夕方の葉水なども効果的になので、ぜひ、試してみてください。

冬でも樹は生きていますので、水をあげる必要があります。

冬に水切れすると、春の芽出しに影響が出ますので、渇いていたら、水をあげるようにしましょう。

最高気温によりによる水やりの頻度

季節以外の目安として、1日の最高気温を目安にすることもできます。

1日の最高気温1日の水やり回数(目安)
0~10℃2日に1回
10~20℃1日に1回
20~30℃1日に2回
30℃以上1日に2~3回

小品盆栽以下は、多めの回数を意識してくださいね。

【注意!】梅雨時期の水やり

梅雨時期は長雨が続くため、水やりをしなくてよいと思いがちです。

しかしながら、表土は湿っているが、鉢の中が渇いている可能性があります。

また、葉がよく茂っている場合は、その葉が傘のような役目を果たし、思ったほど表土や鉢の中が濡れていない可能性があります。

少しくらいの雨が続いている場合は、十分な水やりをしてあげるようにしてください。

水やりのタイミング

続いては水やりのタイミングです。

盆栽の水やりは「朝」に行ってください!

植物にとって午前中は、光合成や蒸散など、1日の活動で最も大事な時間帯です。

その活動に必要な水を事前にたっぷりと与えておくことが大事です。

特に活動期である「春」・「秋」は、盆栽の生長に大きく起因します。

夜の水やりは控えてください!

樹は夜に活動しないため、余った水が鉢の中で停滞し、酸欠になって根腐れする要因となります。

但し、夏場に水分が足りず、葉が萎れているようであれば、「葉水」をしてあげましょう。

「霧吹き」やホースを霧状にした状態で散布するようなイメージとなります。

樹は育てている人の水やりに適応しますので、時間帯や水の量(水やりの方法)はできるだけ同じペースを保つようにしましょう。人間と同じで生活リズムがとても大事です。

水の種類

植物へ与える水の理想は「中性の軟水」と言われていますが、水道水でもOKと思います。(私は盆栽に水道水100%の水を挙げていますが、盆栽たちは元気です)

できれば、貯めておいた水(カルキ抜きした水や雨水)がよいのでしょうが、無理しなくても大丈夫です。(私は盆栽に蛇口直送の水道水100%の水を挙げていますが、盆栽たちは元気です)

水やりの道具

水やりできれば道具はなんでもよいですが、一応紹介だけ。

ジョウロ

上記は盆栽用のジョウロですが、結構高価です。

基本的には「ハス口」で小さい穴がたくさん空いているものが良いです。盆栽に優しく水をかけられるものを選びましょう。

ホース

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盆栽の数が多くなってくると、リールホースで水やりする方が便利です。

水の散水方法を変えらる方がよいです。ホームセンターなどでも売っています。

葉水とは

葉水は以下の効果があると言われています。

  • 葉についた汚れや害虫を落とす
  • 葉の温度を下げる

葉水は、気温が低い朝や夕方に盆栽の頭から霧状散布します。蒸散量が多い時期に行うとより効果的です。

まとめ

盆栽における潅水(水やり)がとても難しいことを紹介しました。

しかしながら、盆栽は持ち主の生活リズムに適応してくれますので、持ち主側も毎日の水やりで、盆栽のことをよく観察してあげましょう。

まずは1年間、盆栽を枯らさずに管理することから目指していきましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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